反動

楽しかった分、帰って来ると反動が大きい。
浮上した分、急下降がやってくる。


心配しているのだろうが、
母親のおせっかいがひどく私を苛つかせる。


腕を切ろうが
どこを切ろうが
私の勝手で。


食べようが、
吐こうが、
私の勝手で。


それをただ放ってほしい。
傷つくことで回復する傷もある。


放っておいてほしい。
本当に、何もかも。


どれだけ楽しくても、
それが幻になってしまう夜もある。


どれだけ浮かれていても、
その反動は必ずやってくる。


楽しかったはずの記憶は追いやられ
また消滅願望が支配する。


どうしてあの時死ぬことができなかったのか
どうしてあの時首まで切ってしまわなかったのか


生きていることへの後悔。
また明日がやってくることへのむなしさ。


食べる
吐く
体重計に乗る
目にする現状に


不安
焦り
後悔
虚無感


所詮は刹那的にしか生きていくことができない


縫っても
治療しても


どうせまた切ってしまうんだ


コンビニで買える格安の剃刀
増えていく傷に快楽すら覚え
もっと傷ついて
もっと血を流して
このままダラダラと流れ出して
一滴の血液も残らなければいい


罵倒する声
叱咤する声
励ましの声でさえも


もう届かない。
ただ私は泣く。


自殺願望
消滅願望
理解するのは不可能だろう
じゃあ理解しようと思わずに放置してくれ


励ましも叱咤激励も
何も必要ない


だれか
本当に「死ね」と言ってくれないだろうか


だれか
本当に殺してくれないか





もうこれ以上生きていくことなんか出来ない
もう嫌だ
何もかも


家族はいらない
友達には謝罪の言葉と感謝の言葉だけあって


ねぇ


楽しいことなんかひとつも思い出せないよ
つらい記憶しか思い出せないよ
ただ苛々して
腕を切って安心して
このまま死ねればどれだけいいか


ねぇ


何が楽しいの
何が嬉しいの


迷惑をかけているだけだ
心配をさせているだけだ


生きている価値なんかひとつもないんだ


大きな宇宙の
ちっぽけな星で
さらに小さく
なんの価値もない存在なんだ


脆弱な精神と
零れ落ちる涙と
滴り落ちる血と


それだけしかない


叫ぶ気力もない
泣き喚く気力もない


何も残ってない
何も残ってない


呼吸をすることなどなおさら
許されてはいないのじゃないか






もうしんどい
何もかもやめたい
存在していることが哀しい
存在していることが罪だ



死ねればいいのに



もう嫌
嫌だ




何が哀しいのか
何が悔しいのか
何が嬉しいのか
何が幸せなのか



なにもわからない
わからないからなおさらに




もうすべてがむなしくて