Dr.パルナサスの鏡 ★★★☆☆

 前知識としては、「ブラザーズ・グリム」の監督テリー・ギリアムが手がけたファンタジー映画であり、撮影中に、主演の一人であるヒース・レジャーが急死。その代役を、彼の友人であるジョニー・デップジュード・ロウコリン・ファレルが勝ってでて完成まで至ったと言う。最初はそれを知らず、ただ単に映画の予告で流れたイメージが、まぁなんというか、ちょっと私ご飲みの摩訶不思議な感じだったと言うそれだけでした。
 さて、映画です。クリストファー・プラマー演ずる、Dr.パルナサスは、数世紀前、悪魔と契約して不死の命を手に入れた。しかし、不死の命は決して幸福なものではなく、物語を語る僧侶(?)をやめて下界に降りたものの、乞食暮らし。チップを落としてくれたある女性に恋をした彼は、また悪魔と契約し、若さと彼女を得た。しかし、もう不死は懲り懲りだと死を望むことと引換に、生まれた娘が16歳になったら悪魔に引き渡す約束をする。さて、現在に至るパルナサスは、娘ヴァレンティノと、小人のパーシー、座員のアントンとともに、サーカス(?)を率いて旅をする。サーカスでは、パルナサスがトランス状態に入った状態で不思議な鏡の中に客を引込み、彼らの欲望と戦わせる。勝てば幸福感を得て、負けは悪魔に彼らを引き渡すことを意味している(?) さて、ヴァレンティノが16歳を迎える二日前、彼はヒース・レジャー演ずる記憶喪失の男を助ける。彼は言葉巧みに客ばかりでなくヴァレンティノをも引込み、崩壊寸前だったサーカスを救うように見えた。その一方、再び現れた悪魔は、自分より先に5人の客を得たら、ヴァレンティノに関する契約を無に帰そうと持ちかける。
 さて、撮影は現実世界のところだけはヒース・レジャーが演じきり、3シーンある鏡の中のシーンで、それぞれ3役者が演じ分けるわけだが、鏡の中のファンタジックであり不気味でもあるイメージそれぞれ、三人は上手くマッチしていた。特にマダムをいざなうジョニー・デップはやっぱり…いやこれ私がジョニデすきだからかもしれないけどカッコいい! あと、ジュード・ロウは化粧の為に「これホントにジュード?!」という感じ。コリン・ファレルは名前知ってたけどたぶん出てる作品を見たことがない気がして…あれだったけど、演技はよかった。ヴァレンティノ役のリリー・コールは、童顔なのに体はボインwで、なんかもう二次元ですかアナタ的で可愛かったし、ヴァレンティノに恋するアントン、アンドリュー・ガーフィールドは普通にイケメンw こういう作品に欠かせない小人症のヴァーン・トロイヤーも物語に不思議なテイストを与える点で◎です。視覚的にはとても楽しい映画でしたが、いかんせん割とこう…物語がさ…、うーん、難しいな。破綻してるでもなく…やっぱり、こう、「…、作ったやつ、だいぶキてるな!」って感じで。ちょっと不安な気持ちになるのよね。丸く収まってはいたのだけれど。まぁ、レディースデーの千円でよかった!って感じでしたw まぁ、3〜3.5ってとこかな。