死ぬのはいい、が、巻き込むな

 ビルの屋上から飛び降りて死んだ挙句に、下を通っていた人間を重態にさせて死んだ女のニュースが流れている。はじめは、人間追い詰められたら下を行き来する人間のことなど構ってられないのだろうと思ったが、靴を揃えて残すぐらいの冷静さは持っていたらしく、その辺の心理状態が非常に興味深い。ただ単なるモラルの欠如か? …今から死ぬ人間にモラルもくそもないのかもしれないが。こういった場合、勿論自殺した本人が羨ましいとは思わない。家族はともかく赤の他人を重態に追い込んで死んだような奴には羨ましさは感じ得ない。死ぬのなら、ひとりで、一人で、独りで。…私は何時になったら死ねるんだろう。ため息が出る。


 今日は朝から過食嘔吐。しかも午前と午後と2回も。…本当に気が滅入る。もう吐くのも疲れたし、何かを咀嚼して飲み込むことすら疲れているのに、それでも勝手に動く身体。もう、インプットされているのか、食べる→吐く。正直、体重が増えてまたストレスの原因になって鬱になってまた過食するという完全なる負のループ。それが嫌なのに。どうしても嫌なのに。太りたくない。食べたくないし吐きたくないし太りたくないのならば、食べなければいいのに。それなのに食べ物を求める身体が、精神が、憎い。早く、何よりも早く壊してしまいたい。ばらばらに。鏡に映る自分が太って見える。自分の中のボディイメージが狂っている証拠だ。だけれど、どうみても太っているように見えるのだ。150センチメートル、36キロのこの身体が。鏡なんか要らない。でもきっとなければ心配になる。太ってない? 太ってないの? きっと薄くついた贅肉に過敏になる。そうしてやっぱり鏡を見て、体重計に乗って、とてつもない焦りを感じて、欝になって、過食嘔吐。どうやったってもう、治らないのかも知れない。永遠に繰り返すループの上を走り続けて、いったい何時になったら死ねるんだろう。暇つぶしにリストカットでもしようか。何もかも、体重を前に、狂う。
 そんなへヴィな気持ちで夕飯を作った。刺身、きのこのおろし合え、厚揚げと青梗菜の土佐煮、ハンバーグ、ポテトサラダ。昨日から調子がよくなくて今まで作ったレシピから出してきた適当な組み合わせ。けれどハンバーグは凄く美味しかったらしい。私はもう食べたくなくて、食べ物を見るのも嫌だったので食べていないのだが…。ほとんど目分量だったのだが、好評。何度も作ったレシピがいくつかあるけれど、完璧においしいものが作れるのはハンバーグのみかもしれない。自分がやっている中の何がいいのかよくは分からないのだが。とりあえず今日は文句のひとつもなく、全て美味しかったらしい。こんな状態で作ったものでも案外おいしいものが作れるとは、なかなか私に料理の才能があったりなかったりするのだろうか。はい、自画自賛はここまで。後は後片付けをして、ひたすらに卒論アンケートの結果をパソコンに打ち込んでいた。アンケート自体はもう100部ほど集まったのだが、母集団のことを考えるともう少しほしいところである。


 明日は一限から講義である。ついでに、アンケートの配布・回収も行うので絶対に行かなければならない。その上、教授が忘れていそうなので、アンケートの配布・回収について事前に確認を取っていなくてはならないのも大変だ。…ふぅ。もうしんどいなぁ(素) 一週間ぐらいなにもせずに何も食べずに何も考えずにぼーーーっとしたい。