ハワイ滞在中読んだ本

背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)

背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)

 「向日葵の咲かない夏」がなんとも評価しがたい(面白いのかそうでないのか。良くできてたけど)作品だったので、ちょっとこの人の本はどうだろうという気持ちがあったのだけれど、おもしろかったです。解説で言及されてるように、京極夏彦氏への強烈なオマージュアピールというかなんというかwwwが、ありました。向日葵でも思ったけど、確かに読みやすいのは読みやすいのですよ。凄く。向日葵はちょっと気持ち悪いなーと思ったんだけど、これはなんつうか、うん、よくできてた。続編あるらしい。文庫化希望。


終末のフール (集英社文庫)

終末のフール (集英社文庫)

 もうこれこそ伊坂じゃね?! 伊坂のこういう、なんか、切ない感じの話、大好きです。本多孝好とちょっと似てるのよね、雰囲気が。そう言うのが好きなのかな。「もうすぐ隕石が落ちてきて世界滅びます」というリアルニュースが流れてから、数年後の話。混乱に陥ってから、少し時間がたって落ち着いた仙台のある土地を舞台に、それぞれの登場人物ごとの短篇集になってます。なんかもう、素敵な名言のオンパレードというか…。今の日常捨てて、終末のフールに仲間入りしたくなりました。ほんとに。これは名作。


切れない糸 (創元推理文庫)

切れない糸 (創元推理文庫)

 坂木新シリーズ! と銘打ってあったものの、これ以降書かれてない…? まぁいいや。今回も主人公(ワトスン)+魅力的な仲間たち(ホームズたち)って感じかな。中でも、主人公の友人役はまた料理上手で、読んでると舌舐めずりしたくなります。「青空の卵」シリーズが好きな方なら絶対好きになれると思う。ほのぼのしてて、ミステリーなんだけど別に誰かが殺されるわけでもないし。ちょっとした謎を、その謎に秘められた真実を、優しく解き明かしていくそんな小説。優しい気持ちになれるよね。続きも期待です。