ホッタラケの島 遥と魔法の鏡 ★★★☆☆

 剣道で言うと一本とれない感じの映画でした。「浅い!」っていうの。もうね、イラストとか世界観とかイラストとかキャラクタとかは、本当最高。ツボ。こういうのを作り出せる人が本当に羨ましい。そのくらいツボ。凝ってる。すごい。でも、それが、もう、もったいないんだよ!! これでもっと深い話だったら、★5つだったものを…! 色々掘り下げられそうな要素があるし、それについてもっと掘り下げて深くしてったらもっといい映画になったと思う。これじゃ、口コミでも広がらないよ。そらナイトミュージアムに押されるよ。っていう…(シアター内、外はあんなに人がいたのにガラガラでした) 主人公がホッタラケにした人形の真相とか、男爵の真相とか、盗賊たちの真相とか、鏡の秘密とか…謎残しすぎ。想像して楽しい映画もあるかもしれないけど、この映画に限ってはそこはもっと追及してほしかった。もったいなさすぎる。これだけのクオリティで?!っていう。
 ただ、褒めたい部分もたくさんあって、まぁアニメーションなんですけど。アニメの飛行シーンってなんでこうも楽しいんでしょうね?! 自分が飛べないからかなもう本当、スピード感のある動きにやられましたよ。あと、イメージっつーか、デザイン。凝ってる本当に凝ってる。パンフの絵コンテとか、2枚しか載ってないのかよと凄い悔しいくらいに。自分のツボなんでしょうね。ストーリーも、子供が見る分には「物を大切にしましょうね」っていう話なんだけど、そこそこ大人になってる自分からすると「あんたにもあるでしょ、ホッタラケにしてるもの」っていう、ちょっとズキっとする仕上がり。でも友人とも話したけど、そこで思い浮かぶ分にはまだホッタラケてはないと思う。本当に思い出せないものこそ、ホッタラケにされて、ホッタラケの島に行っちゃってるのかも…。新しいものどんどん増えて、色々忘れてっちゃうけど、本当に大切なものは残っているのかな? そういう点では色々考えさせられてよかったと思います。