切ない本ランキング@ブクログ

 ブクログにて、切ない本ランキングが紹介されていました!(サイト) こんな感じです。

1位 容疑者Xの献身 東野 圭吾
2位 失はれる物語 乙一
3位 光の帝国―常野物語 恩田 陸
4位アヒルと鴨のコインロッカー 伊坂 幸太郎
5位 きみにしか聞こえない 乙一
6位 秘密 東野 圭吾
7位 西の魔女が死んだ 梨木 香歩
8位 青の炎 貴志 祐介
9位 流星の絆 東野 圭吾
10位 青空のむこう アレックス シアラー

 あーちなみに、本馬鹿なので全て既読本。まして「へぇ〜」感が全くありませんでしたけれども笑。この中でも特にピックアップしたいのは、「光の帝国」「西の魔女が死んだ」「きみにしか聞こえない」の三冊かな。(※以下、色々と語りますが、私自身女性のため、女性的考えというか…そういうのに基づいていると思います。男性の方には参考にならないかも)


 特に「光の帝国」は素晴らしいですよ。不思議な能力を持つ常野一族のお話がそれぞれリンクしつつ短篇で載っているのだけれど、読み始めて本気で一瞬で読んだ。切ないというか…恩田陸独特の郷愁を思わせる書き口に、良き日本の懐かしさを体験したこともないのに感じた。恩田陸の小説って、何作品か映像化されているけれど、この人の本に関しては絶対に文字で読むべき。大好きすぎて、何度も何度も読み返している。この本は常野シリーズの記念すべき第一作目なのですが、他にも続編やら、また過去話など、色々作品はありまして…。これについては集英社サマが「常野だより」という素晴らしいサイトを設けてくださってるのでこちらでどうぞ。

光の帝国 常野物語 (集英社文庫)

光の帝国 常野物語 (集英社文庫)


 次があまりにも有名ですが「西の魔女が死んだ」。梨木香歩というと、私は一番初めに読んだのは「裏庭」。小学生か中学生のころの、読書感想文用の本として読んだのですが…。それまで確か「くれよん王国」だとか「ママは魔女」とか「ぼくら」シリーズとか、「ずっこけ三人組」とか…そういうライトな本しか読んだことがなかったので、「裏庭」の色々な教えをもらえるような話は初めてだったので、衝撃的だったなぁ。スナッフとの会話とかも、すっごい胸をくすぐられた。多分好きなんだなこういうの。で、「裏庭」が凄くこう…まぁファンタジーなお話なのに比べると、「西の魔女」はとっても現実。主人公はぜんそくのために田舎で、おばあちゃんと二人で暮らすって、それだけなんだけど…、これは、泣いたな…。おばあちゃんがイギリス人ということで、すっごく英国な雰囲気がお洒落なのに加え、精神力っつーんかなぁ、やり遂げるってことが、どんだけ大変かを学んでいく主人公の姿がまた…。エンターテイメントとしてではなく、今までの自分を振り返ったり、これからの自分の為になることが書いてあったりするのが、梨木香歩の小説だと思っている。

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

西の魔女が死んだ (新潮文庫)


 最後に「きみにしか聞こえない」―――これは、説明要らないよねぇ、有名すぎる。なんかもう彗星のように現れ大ヒットを飛ばし、そして映画化映像化されとうとうドリカムに主題歌まで作らせちゃった乙一。秀逸な作品ばかりで切ない系からミステリ、グロい系までさまざまなんですがどれも素晴らしい。そして彼はどこに行ったのか…は、おいとき。携帯×タイムトリップって感じかしら。なんか自分の言葉で説明するのが難しいのですけど、主人公の女の子は自分が携帯を持ってない事に不満を感じてて、で、頭の中に自分で携帯電話を作ってしまう。そしたらある日、その携帯電話に電話がかかってきて―――という話。それがもうなんかもう…これは、まさに「切ない」という。すっごくライトです。っつうか、ラノベです。なので、すぐ読めるので、古本屋でもなんでもいいから、読んでない人は読むべし。いや、これ以上の展開をかくとネタばれっつーかなんつうかね。ただ私、映画版は見てないです。乙一で映像化されてて見たのは多分「KIDS」と「ZOO」。どちらも映像のほうは微妙です。せっかく作家が書いてんだから、とりあえず原作読んどけよと思う私。映画2時間でしょ? 本も集中すれば2時間で読める。

きみにしか聞こえない―CALLING YOU (角川スニーカー文庫)

きみにしか聞こえない―CALLING YOU (角川スニーカー文庫)


 最後に、個人的にとっっっても切ないと思う(というか思った記憶?)本があるのです。それが、「いちばん初めにあった海」! 加納朋子さんの本です。初めて手に撮ったのは、多分、文庫本が発売された当初だから…2000年、ということは、9年前だから24-9=15。中三の頃ですね。その頃にはもうすでに色々な本は読んでいて、森博嗣京極夏彦には未だ出会ってないけど赤川次郎東野圭吾宮部みゆきあたりでミステリばかり読み漁っていました。さてその私がなぜその時は名前も知らない加納朋子さんの作品を手に取ったのかは…装丁の美しさ+裏表紙の解説

いちばん初めにあった海 (角川文庫)

いちばん初めにあった海 (角川文庫)

 堀井千波は周囲の騒音に嫌気がさし、引っ越しの準備を始めた。その最中に見つけた一冊の本、『いちばん初めにあった海』。読んだ覚えのない本のページをめくると、その間から未開封の手紙が…。差出人は“YUKI”。だが、千波にはこの人物に全く心当たりがない。しかも、開封すると、「私も人を殺したことがあるから」という謎めいた内容が書かれていた。“YUKI”とは誰なのか?なぜ、ふと目を惹いたこの本に手紙がはさまれていたのか?千波の過去の記憶を辿る旅が始まった―。心に傷を負った二人の女性の絆と再生を描く感動のミステリー。
 この本で強烈に覚えているのが最後の登場人物の一言なのですが…言えません。これはほんと…多分、本を読んで真剣にマジ泣きしたのはこれが初めてだと思う。もう一度読もうかなぁ…。「いちばん初めにあった海」で謎、「化石の樹」で解決みたいな感じだったと思うけど…。私は後半が好きでした。ただ、好き嫌いは分かれるかなぁ、男性には向いてないかも。


 あと、本多孝好についても語りたいけどちょっと語りすぎなので今日はやめておく。MOMENT、ALONE TOGETHER、FINE DAYS、MISSINGどれもおすすめです!